テントやタープをしっかり固定するために欠かせない「ガイロープ」。
「テントロープ」や「タープロープ」とも呼ばれていて、キャンプギアの中でも安全性や快適性に直結する大事なアイテムです。
とはいえ、長さや太さ、素材などさまざまな種類があり、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ガイロープの選び方のポイントをわかりやすく解説しつつ、実際におすすめのガイロープ5選をご紹介します。
ガイロープとは

「ガイロープ」と聞くと、そういう種類のロープがあると思っている方も多いかもしれません。
実際に、アウトドアメーカーが「ガイロープ」という名前でロープを販売していることもあり、ちょっとわかりにくいですよね。
でも、ガイロープという名前のロープが特別にあるわけではありません。
ガイロープとは、テントやタープをしっかり張るために使う張り綱(はりづな)のことです。
どんな素材でも、どんな太さでも、「テントやタープを固定するために使うロープ」は、すべてガイロープになります。
ガイロープの種類|素材による違いをチェック!

ガイロープは、使われているロープの素材によって種類や特徴が異なります。
購入する前に、各素材のメリット・デメリットをしっかり理解しておくことが大切です。
ここでは、テントやタープの設営に使われるガイロープに使われている、代表的な3つの素材をご紹介します。
ナイロン
ナイロンは、合成繊維の中でも非常に高い強度を持つ素材です。
適度な伸縮性があるため、テントやタープにかかる衝撃やテンションをうまく吸収してくれます。
アメリカ軍のパラコード規格(ミルスペック)にも採用されているほどの高強度。
表面はなめらかで肌触りが良いのも特長ですが、その分自在金具が滑りやすいという弱点もあります。
また、水に濡れると硬くなる性質があり、雨天時にはロープがほどきにくくなるため、雨が予想される環境にはあまり向きません。
ポリプロピレン
ポリプロピレンは、非常に軽量で価格が安いのが特長です。
水に浮く性質があるため、川辺などでのキャンプでは紛失のリスクが低く重宝します。
一方で、耐久性や強度はやや劣り、紫外線にも弱いため、過酷な環境での長期使用には不向きです。
その分コスパは抜群なので、アクセサリー感覚で持ち歩いたり、ちょっとした荷物をまとめたりする用途にもおすすめです。
ポリエステル
ポリエステルは、ナイロンほどの強度はないものの、キャンプに使うには十分な耐久性と強度を備えた素材です。
水を吸いにくく乾きやすいうえに、紫外線にも強いため屋外での使用に適しています。
価格も手頃で扱いやすいため、はじめてのガイロープ選びにおすすめの素材といえるでしょう。
ガイロープを選ぶポイント|長さ・太さ・色に注目!
ここまでガイロープの素材について解説してきましたが、実際に購入する際には「長さ」や「太さ」、「カラー」などにも注目する必要があります。
同じ素材でも、サイズや形状によって使い勝手が大きく変わってくるため、しっかり確認しておきましょう。
太さの選び方

ガイロープの太さは、太いほど強度が高くなります。
一般的には4mmが主流で、テントやタープ用として十分な強度を備えています。
- 4mm:標準的な太さ。扱いやすく迷ったらコレ。
- 5mm:より高い強度が欲しい場合に。ただし、かさばりやすく、結びにくくなることも。
- 3mm:軽量なテントやタープ向け。登山など荷物を軽くしたいときに使われます。
特に強度にこだわりがなければ、4mmのロープを選べば間違いありません。
長さの選び方

必要な長さは、設営スタイルや使うポールの高さによって変わりますが、一般的には4m前後が標準的です。
たとえば、2mのポールで45度の角度で張る場合、約2.8mのロープが必要になります。
自在金具の調整や結びしろも考慮すると、4mあれば安心です。
- 通常のポール(〜2m)→ 4mのロープ
- 高めのポール(2.4m以上)→ 5mがおすすめ
また、30mなどの長尺ロープを購入して自分の好みの長さにカットする方法も便利です。
少し長めにしておけば、シーンによって使い分けしやすくなります。
色(カラー)選びも重要!

意外と見落としがちなのが、ガイロープのカラー選びです。
夜間にロープにつまずいてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。
特に暗い場所では視認性が重要なので、以下のようなカラーがおすすめです:
- 黄色・オレンジなどの明るい色:暗がりでも見つけやすく、つまずき防止に。
- リフレクティブ(反射材入り)ロープ:ヘッドライトなどの光で反射し、夜間の安全性アップ。
安全面を考えると、視認性の高いカラーを選ぶことも大切なポイントです。
ガイロープ購入時の注意点|滑りやすさ・結びやすさをチェック!
ガイロープを選ぶときは、素材や長さ・太さだけでなく、実際の使い勝手にも注意が必要です。
特に気をつけたいのが、「自在金具が滑る」「結び目が解けやすい」といったポイント。
ここでは、購入前にチェックしておきたい注意点をご紹介します。
自在金具が滑るロープは避けよう

ロープの品質によっては、自在金具が滑ってしっかり固定できないことがあります。
特に、安価で表面加工が甘いロープや粗悪品は、自在金具がうまく噛まず、テンション調整がうまくできないケースも。
とくにパラコード系のロープは表面がツルツルしているものも多く、安価なものでは滑りやすさが目立つ傾向にあります。
また、自在金具の穴のサイズとロープの太さが合っていないと、うまく固定できないことがあります。
とくに初心者の方は、相性の不安がある場合は最初から自在金具が付属しているガイロープを選ぶのがおすすめです。
結び目が解けやすいロープに注意

良質なガイロープはしなやかで扱いやすく、結びやすいのが特長ですが、
品質の低いロープの中には、結んでもすぐに解けやすいものもあります。
また、素材が硬く巻き癖が強いロープは、扱いにくく設営中にストレスになりがちです。
結び目がしっかり固定できるか、巻き癖が強すぎないかなど、触ったときの感触やクセも購入時のチェックポイントです。
ガイロープのおすすめ5選
ここまでガイロープの素材や選び方、注意点についてご紹介してきました。
それらをふまえたうえで、実際に評価の高いおすすめのガイロープを5つピックアップしました。
素材や太さ、付属の自在金具など、それぞれの特長を比較しながら、自分のキャンプスタイルに合ったガイロープを選んでみてください。
GEERTOP テント ロープ
GEERTOPのロープは、内側ナイロン+外側強化ポリプロピレンの二重構造で、防水性・耐久性に優れています。
耐荷重250kgとタフで、反射素材入りで夜間の視認性も抜群。
実際に使ってみて、巻き癖がつきにくく、自在金具の調整もスムーズ。
扱いやすく、設営ストレスが少なかったのがとても良かったです。
価格以上の使い心地が得られる、優秀なガイロープです。
MARITSU テントロープ 反射材入り 径 5mm
4mmが主流の中、あえて5mm径にこだわったMARITSUのガイロープ。
ロープが太めなので耐久性があり、視認性も高いのが特長です。
また、反射材の幅が広めに取られているため、夜間の見えやすさも◎。
使いやすさの面ではGEERTOPに一歩劣りますが、視認性を重視したい方にはおすすめできるロープです。
cheerly 9芯 パラコード
cheerlyのパラコードは、内芯にナイロン、外側にポリエステル素材を使用しており、紫外線や水に強い構造になっています。
そのため、耐荷重は280kgと十分な強度があり、長期間の使用でも劣化しにくいのが特長です。
特別目立つ性能があるわけではありませんが、日常的に安心して使える、バランスの良いガイロープとしておすすめできます。
ATWOOD ROPE MFG. 7Strand 550 パラコード 100フィート
アメリカのロープ専門メーカー「Atwood Rope MFG」が手がける、軍や警察への納入実績もある高品質なパラコードです。
ナイロン製で、7芯構造・耐荷重約250kg(550ポンド)と、信頼性の高い仕様。
30m(100フィート)の長さがあり、必要な長さにカットして使えるのも便利です。
品質を最優先で選びたい方におすすめのガイロープです。
ROTHCO(ロスコ) ナイロンパラコード
ナイロン製で、芯が7本入った高強度仕様のパラコードです。
ナイロン特有の適度な伸縮性と耐久性の高さがあり、実用性は十分。
ただし、カラーバリエーションが少なめなので、ロープをアクセサリーとして使いたい方にはやや物足りないかもしれません。
実用性重視で選びたい方におすすめの一本です。
しっかりとしたガイロープで、安全で楽しいキャンプを!
ガイロープは、キャンプに欠かせない大切なアイテムです。
もし耐久性の低いロープを使っていた場合、風で切れてしまい、タープが倒れるといったトラブルにつながることも。
そうなると安全面はもちろん、大切なキャンプギアが壊れてしまい、楽しかった思い出が一転して残念なものになりかねません。
だからこそ、納得できる品質のガイロープを選ぶことが大切です。
しっかりしたロープを選んで、安心・快適なキャンプを楽しみましょう!
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