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オピネルナイフの研ぎ方と分解方法【手入れ】

オピネルナイフメンテナンス ナイフ

オピネルに限らず刃物は使うほどに切れ味が落ちる物なので、定期的な研磨が必要になってきます。

研磨するのに包丁の研磨屋さんに出すのも手ですが、もし興味があればご自分で研磨にチャレンジしてみてはいかがでしょう。今回は自分でオピネルを研ぐ場合に用意する道具と実際の手順を紹介。

後半ではオピネルの分解方法に使う工具とその手順を紹介します。

オピネルの研ぎ方

用意するもの一覧

  • オピネル本体
  • 砥石(中研ぎ、仕上げ)(できれば荒砥もあるとベター)
  • 新聞紙か布巾(砥石のすべり止め用)
  • 水を溜めるコップ

基本的にはこれだけあればよいです。

砥石の代わりにロールシャープナーという簡易的なタイプの研ぎ機を使う方法もありますが、今回は砥石を使って研いでいく方法をなるべく簡単に分かりやすくご紹介します。(我流ですが)

なお、カーボンもステンレスも手順は同じです。

オピネルナイフ研ぎ方

今回は、かなり古いカーボン#7フィレナイフNo15の研磨、新しく買ったカーボン#10の刃付けを行いました。写真で登場するのはカーボン#7フィレナイフNo15です。

砥石を水に漬ける

オピネルナイフ砥石

砥石を水に漬けて水を吸わせておきます。30分~1時間ほど浸け、ブクブクと泡が出てこなくなれば準備完了です。 私は面倒なので前日の夜に桶に放り込んで一晩ほど漬けてしまいますが、そこまで長時間漬けこまなくても問題ありません。

この作業を行うことで、砥石が水を含んで研ぎやすくなり、後の作業が少し楽になります。

砥石は片面が中研ぎ、もう片面が仕上げの面になっている両面タイプが1つあれば十分です。 (あまりに刃こぼれしている場合は荒砥もあった方が良いです。) 私の場合、両面タイプの砥石2つを使って、荒砥→中研ぎ→仕上げ→超仕上げの4種類で研磨しています。これらの砥石は10年以上使っているため、印字が削れてメーカーも分からなくなっています。

新聞紙か布巾の上に砥石をセットし、コップに水を溜める

オピネルナイフ研ぎ方

新聞紙もしくは布巾を敷いて、その上に砥石をセットすると、砥石が滑りにくくなります。

次にコップに水を溜めます。

これは研磨中に砥石に薄く水をかけ続けるためで、目詰まりを防止する役割があります。

研ぐ時の角度はどれくらい?

オピネルナイフ研ぎ方

砥石に対して刃を浮かせる角度は15~20度が目安です。

「10円玉を2枚挟んだ時くらいの角度」と言われることもあります。

オピネルナイフ研ぎ方

進行方向に対しては約45度の角度で研ぐと良いでしょう。

しかし、最初はあまり神経質にならず、まずはチャレンジしてみるのが大事です。

大切なのは、一度角度を決めたらしっかり固定すること。

ストロークのたびに角度がブレるのは避けましょう。

鏡面加工されたブレードの場合、寝かせすぎると鏡面に傷が入るので注意してください。

前後にストロークしながら研ぐ(指を切らないように注意)

前後にストローク。指を切らないように注意。

オピネルナイフ研ぎ方

いよいよ研ぎの工程です。 指を切らないように注意しながら、ゆっくりと前後にストロークさせていきます。

オピネルナイフ研ぎ方

私の場合、20回を1セットとして、刃の当たりを目視で確認します。

  • 押す時に力を入れる(進行方向)
  • 引く時に力を入れる(逆方向)

20回ストローク後、まだ不十分ならもう1セット。 研ぎの最中は定期的に砥石の上に水をかけ、目詰まりを防ぎます。

刃こぼれが多い場合

  • 荒砥で20回×3セットほど研ぐ
  • 荒砥や中研ぎほど時間がかかる
  • 根本・中間・刃先の3~4分割で研ぐ

右面と左面どちらを先に研ぐ

オピネルフィレナイフ研ぎ方

一般的には表裏を均等に研ぐのが望ましいとされています。 私は我流なので、右面(刻印のない方)をしっかり研ぎ、左面(刻印のある方)はそこそこで終わらせるスタイルでやっています。

シンプルな研磨でも、研がないよりは格段に切れ味が良くなります。 カーボンなら15~30分ほどで全行程が完了。 カーボンは研ぎやすく、鉛筆を削る感覚で楽しめます。 ステンレスは時間がかかり、研ぎの感触が固く、仕上がりが分かりにくいので、研ぐのが楽しいと感じる人にはカーボンがおすすめです。

オピネルナイフの分解の手順

オピネル分解

後半ではオピネルの分解方法を分かりやすく説明していきます。 この作業は研磨に比べると少し難しいかもしれません。 工具も数種類は必要になってきます。 今回はカーボン#7とフィレナイフを同時に分解していきます。

オピネル最低限必要な物

  • ラジオペンチ等(ビロブロックを外す工具)
  • ヤスリ(ピンのカシメを削る工具)
  • ポンチ(ピンを打ち抜く工具)
  • ハンマー類(ポンチと一緒に使います)
  • オピネル本体

あると便利なもの

  • スナップリングプライヤーもしくはロックプライヤー(ビロブロックが一瞬で外せます)
  • 万力(ナイフを固定するのに使います。両足でもOK)
  • リューターやサンダー等の電動工具(あるととても便利です)

ビロブロックを外す

オピネル分解
オピネル分解

ラジオペンチを使ってビロブロックを開いていきます。本来の用途ではないので少し難しいかもしれません。

オピネル分解

スナップリングプライヤーがあれば、作業は10秒ほどで完了します。

無理やり開く方法もある(ちょっと危険)

オピネル分解

ロックをかけた状態でブレードを無理やり起こしていく方法ですが、ビロブロックが飛んでいったり、ねじれてしまう可能性があるため推奨しません。

難関!ポンチでピンを抜く

オピネル分解
オピネル分解

ピンを叩き出していきます。潤滑油をかけたり、ハンマーで軽く衝撃を与えると抜けやすくなります。

ピンが意外と抜けない

オピネル分解

ピンのお尻側がテーパー状になっており、抜けにくい場合があります。

オピネル分解

その際はピンの太くなっている部分を削ると抜けやすくなります。

オピネルの研ぎ方 まとめ

  • 砥石さえあれば誰でもできる
  • 刃の角度は10円玉2枚分ほど浮かせる
  • 角度を一定に保つ
  • 両刃なので基本的に両面を研ぐ
  • 研ぐのが難しければシャープナーを使用

オピネル分解 まとめ

  • 工具が必要
  • ピンを抜くのが難関
  • お尻側を削ると抜けやすい
  • 初心者は無理にやらない方がよい

オピネルナイフのメンテナンスを適切に行い、大切なナイフを長く愛用しましょう!

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