キャンプといえば焚火や料理など、火起こしは欠かせません。
でも、ライターやマッチは風や雨、寒さに弱く、思うように着火できないこともありますよね。
そんなときに活躍するのがメタルマッチ!
火花を散らして火口に火をつけることができ、天候や気圧の影響も受けにくい便利な道具です。
この記事では、メタルマッチの選び方・使い方のコツを初心者にもわかりやすく解説。さらに実際に5種類を使ってみた感想も紹介します!
メタルマッチに興味がある方は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!
メタルマッチとは

メタルマッチは、マグネシウム合金やフェロセリウムといった金属でできたロッド(棒)と、それを削るストライカーがセットになった火起こし道具です。
ストライカーでロッドを削ると火花が散り、乾燥した火口に火をつけることができます。
「ファイヤースターター」とも呼ばれ、雨や湿気にも強く、気温や気圧の変化にも影響されにくいので、悪天候のアウトドアでも安定して使えるのが大きな魅力です。
メタルマッチの着火はコツが必要

メタルマッチは便利な道具ですが、簡単に火がつくわけではありません。
火花をしっかり飛ばすには、削る力加減や角度のコツが必要です。また、火花を正確に火口へ飛ばすためには、ある程度の練習が欠かせません。
とはいえ、何度か練習すれば火花の出し方に慣れてきます。最初は焦らず、落ち着いて火花を散らす感覚をつかんでいきましょう。
どんなメタルマッチを選ぶべき?
アウトドアショップやネットにはさまざまなメタルマッチが並んでいます。
100円ショップでも手軽に手に入る一方、上級者向けの高性能モデルもあります。
初心者には、ロッドとストライカーがセットになったシンプルなものがおすすめです。
慣れてきたら、ストライカー代わりにナイフを使うスタイルに挑戦するのも楽しいですよ。
実際に5種類のメタルマッチを使ってみた!
今回の5種類のメタルマッチをロッドとストライカーの組み合わせを替えたりナイフで削ったりしてみた結果、一番着火しやすかったのがアマゾンの太いメタルマッチとナイフの組み合わせでした。
セットで買うなら安定して火花を出せるクピルカかライトマイファイヤーが使いやすいです。
個人的にはクピルカのストライカーがすごく気に入ってます。
アマゾンの長くて太いメタルマッチ

マグネシウム合金で非常に固い感じでもともとついているストライカーだと削りにくい。ストライカーを替えるとしっかり削れて火花が大きく他のメタルマッチではつかなかったフェザースティックやファットウッドにも着火することができました。持ちにくさやコンパクトさのマイナス点はありますが着火のしやすさは評価ができると思います。(ストライカーをナイフにするとかなり着火のしやすさが増します)
サイズ
本体全長:130mm、ロッド部径:13mm、スケール付きブレード:7.5×2cm 重さ:110g
材質 | マグネシウム |
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ストライカー持ちやすさ | [jinstar3.0] |
ロッドの持ちやすさ | [jinstar4.0] |
評価 | [jinstar4.5] |
KUPILKA(クピルカ)ファイアスチール8

フィロセリウム製ロッドで削る感じが柔らかくマグネシウムに比べると力を入れずに削ることができる。ロッド・ストライカーの持ちやすさも非常に良い!
個人的には使い心地は一番良い。
長さ124 mm、フェロセリウムロッド8 mm x 65 mm 重量:47g
材質 | フェロセリウム |
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ストライカー持ちやすさ | [jinstar4.5] |
ロッドの持ちやすさ | [jinstar4.5] |
評価 | [jinstar4.0] |
ライトマイファイヤー ファイヤースチールスカウトアーミー

ロッド・ストライカーともに持ちやすさは非常に良いです。どちらも親指にフィットするように作られているので力のコントロールがやりやすいです。
ファイヤースチールスカウト2.0というサイズが小さく値段が安い商品もあります。
約95×26、 重量:約50g
材質 | マグネシウム合金 |
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ストライカー持ちやすさ | [jinstar4.0] |
ロッドの持ちやすさ | [jinstar4.0] |
評価 | [jinstar4.0] |
ファイヤースチールスカウト2.0
アマゾンのメタルマッチ2

オーソドックスなメタルマッチですが可もなく不可もなくといった感じです。火吹き棒付きなのお得感があります。
サイズ
本体全長:11.8cm ロッド部径:6.8cm(長さ) × 0.8cm(直径) 重さ:85g
材質 | マグネシウム |
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ストライカー持ちやすさ | [jinstar3.0] |
ロッドの持ちやすさ | [jinstar3.5] |
評価 | [jinstar3.5] |
メーカー不明のメタルマッチ

お試しで使うなら良いかも。
65 x 20 x 14mm 重量:約50g
材質 | マグネシウム |
---|---|
ストライカー持ちやすさ | [jinstar2.5] |
ロッドの持ちやすさ | [jinstar3.0] |
評価 | [jinstar3.0] |
アマゾンに激安で類似品あり
メタルマッチを使う前に

ここからはメタルマッチの使い方について説明していきますが、メタルマッチを使って火を起こす前に準備するものがあります。
それは、火を確実に、そして長く燃やし続けるための材料集めです。
火口(ティンダー)

メタルマッチを使って火花を飛ばし、その火花を受けて、燃焼しやすくする材料です。
火口は燃えやすものである必要があり、後ほど紹介しますが、解いた麻紐やティッシュペーパーが例として挙げられます。
また、キャンプ場での現地調達の例としては落ちている針葉樹の葉の部分を燃えやすいように細かくするのも良いですが、湿気などで湿っていたりすると火が起こらない場合があるので、火口は持参した方が良いと思います。
乾いた白樺の皮や針葉樹の落ち葉

実際にストライカーでロッドを削って火花を火口に飛ばして火種ができたら、消えないように炎にする必要があります。
初心者はこの時点でせっかく作った火種が消えてしまう事が多いです。
その時に必要になる材料として燃えやすい白樺の皮やスギやヒノキなどの針葉樹の落ち葉があると良いと思います。
比較的、どこにでもあるスギの枯れ葉があると火を育てやすいです。
フェザースティックなどの火を大きくする着火材

実際に火がついてから薪に移す際にいきなり太い薪に火をつけても燃えにくいです。
その時に必要なのがフェザースティックや杉などです。フェザースティックとは、細い木材を羽のようにナイフで薄く削って作る着火材のことです。
フェザースティックがあることにより薪などの太い木材に火がつくまで、消えないようにしてくれます。
フェザースティックについては以下の記事に詳しく説明していますのでご覧ください。

ただし、天候やキャンプ地の状況によってはフェザースティックが必ず必要というわけではありません。
太さの違う乾いた小枝を揃える

前もって小枝を揃えておくと薪への着火がスムーズに行えます。
できるだけ乾いた小枝を拾い集め太さを揃えておいて細いものから順に燃えるように組んでおくとほぼ放置で火を起こすことが可能です。
薪
最終的に長く火が燃え続けるために薪が必要です。薪の種類には広葉樹の木材を使った方が良いです。
広葉樹は油分が木材自体に含まれていないため、火をつけることが難しいですが、一度火がつくと長くも燃やすができます。
ただし、すぐに火をつけたいと思った時は油分が含まれた針葉樹をおすすめします。
広葉樹と針葉樹の種類などについては先ほど紹介した記事をご覧ください。

どちらの木材を選ぶかは、状況に合わせて使い分けをした方が良いと思います。
以上がメタルマッチを使う前に集めなければいけない材料になります。
せっかく火口に火花を飛ばして火種ができたとしても火を長く燃やすための材料がないとすぐ消えてしまいますので事前に準備してください。
では実際のメタルマッチの使い方について説明します。
メタルマッチを使って火を起こす方法
ざっくりですが、工程はこのようになります。
- 火口となる解いた麻紐やティッシュペーパーにロッドを近づける
- ストライカーをロッドに対して垂直に持つ
- ストライカーでロッドを削って火花を出す
- 火口に火が着いたらフェザースティックや枯れた杉など燃えやすいものに火を移す
- 徐々に太い木(薪)に火をつけていく





メタルマッチで火花を出すコツ
メタルマッチで火花を出すコツとしてストライカーを押してロッドを削るのではなく、ロッドを引いて削った方が良いです。
その方が比較的火花が出やすいのと火口に火花が飛びやすいからです。
また、ストライカーを押し出して火花を出してしまうと仮に火口に火花が飛んだ時に誤って火口に手が触れてしまい、前記の通り火傷する恐れがあります。
ちなみに、火を出すためのカッコイイ方法としてはストライカーを使うのではなく、ナイフの背をストライカーの代わりに使う方法があります。
ナイフの場合のやり方としては、ストライカーとは逆でナイフの背を押し出してロッドを削った方が火花が出やすいです。
おすすめの火口
メタルマッチを使用する際におすすめの火口はなんでしょうか。
これからおすすめの火口について説明していきます。
麻紐
1番おすすめなのは麻紐です。
コンビニやホームセンター・100均などで簡単に手に入れる事ができます。
麻紐を火口として使用する場合は、まず麻紐を解いて繊維状にする必要があります。
やり方としては、20㎝程度に切った麻紐を縦に解いていきます。
これを4〜5本程度行うことで火口として充分に使用することができます。
一般的にメタルマッチを使う方はこの解いた麻紐を使う人が多いです。
麻紐を解くのは比較的簡単にできて、さらに手に入れるのも楽なのでみなさん使っているのではないかと思います。
チャークロス
Youtuberのひろしさんの動画を観ている人なら知っていると思いますが、チャークロスも火口になります。
チャークロスとは、炭化させた綿のことです。
作り方も簡単で使い古した綿素材のTシャツなどを細かく刻んで、穴が開いた空き缶などに入れて火をかけ炭化させることでチャークロスができあがります。
非常に着火しやすく、火打石を使った小さな火花でも火がつくぐらいなので、先ほどの麻紐と同様に実際にキャンプで使っている人が多いです。
チャークロスの自作キットなども販売されていますので、興味のある方は自作されるのもまた一つの楽しみではないでしょうか。
ティッシュペーパー
ティッシュペーパーはキャンプではある意味「必需品」と言っても良いくらい必ず持っていくものだと思います。
その中でこのティッシュペーパーはとても繊維が細かいので火口として使用することができます。
他にも様々なものを火口をして使うことができます。
今あげた火口は代表的ですが、他にも火がつきやすい素材があると思いますので、色々試してみるのも良いかと思います。
まとめ
メタルマッチはキャンプなどのアウトドアでの火をつける道具として主流になってきています。
今回説明したメタルマッチの選び方を参考に、また火を起こすやり方や3つの火口を使うことで、より簡単に火をつけることができます。
是非キャンプに行った際はメタルマッチを使用して火をつけてみてください。
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