火の揺らぎを感じながら、雰囲気の良い明かりで空間を照らしてくれるオイルランタン。
メインの照明としてはやや明るさが足りませんが、その癒し効果から非常に人気があり、1台は持っているという方も多いのではないでしょうか。
そんなオイルランタンに使われている燃料は、主にパラフィンオイルです。
実際にパラフィンオイルを使用している方でも、その特徴や性質について詳しく知らないという方もいるかもしれません。
今回は、パラフィンオイルの基礎知識をわかりやすく解説しながら、おすすめのパラフィンオイルを厳選してご紹介します！
パラフィンオイルとは
パラフィンオイルは、不揮発性の燃料です。
また、引火点が95度以上と非常に高いため、安全性にも優れています。
成分としては、ワックスやロウソクに含まれるロウと似たものが多く、粘度が高いのが特徴です。
パラフィンオイルと灯油の違い
パラフィンオイルは、灯油と比較されることがありますが、どちらもオイルランタンに使える燃料です。
ただし、それぞれに異なる特徴があり、用途や好みによって向き不向きがあります。
ここでは、それぞれの違いを理解したうえで、パラフィンオイルのメリット・デメリットについてご紹介します。
パラフィンオイルの引火点
先ほどご紹介したように、パラフィンオイルの引火点は95度以上と非常に高くなっています。
それに対して、灯油の引火点は40〜60度と低めです。
気温の高い日に直射日光の当たる場所に放置すると、引火の危険性が十分にあるため、取り扱いには注意が必要です。
さらに、灯油は揮発性があるため、保管する容器や場所にも気をつける必要があります。
パラフィンオイルの匂い
灯油の匂いについては、イメージしやすい方も多いのではないでしょうか。
石油系燃料特有の、あの独特な匂いが感じられますよね。
それに比べて、パラフィンオイルは匂いが非常に少ないのが特徴です。
もちろん完全に無臭というわけではありませんが、燃焼時にはロウソクのロウが溶けたような、ほんのりとした匂いを感じる程度で、灯油のように鼻につく強い匂いはほとんどありません。
また、パラフィンオイルにはアロマオイルが含まれているものや、防虫効果のあるタイプも販売されています。
価格
ここまで灯油についてはマイナスな内容が多くなりましたが、価格面で比較すると、灯油のほうがコストを抑えられるというメリットがあります。
パラフィンオイルのメリット
オイルランタンの燃料としてパラフィンオイルを使用するメリットをご紹介します。
パラフィンオイルは安全性が高い
パラフィンオイルは引火点が95度以上と高く、不揮発性のため管理が簡単で安全に保管できます。
万が一こぼしても引火のリスクが低く、発火の危険を最小限に抑えます。
また、匂いが少なく、テント内でも灯油ほど気になりません。
煤（すす）が出にくい
パラフィンオイルは灯油より煤が少なく、道具の劣化や手入れの手間を減らします。
長く良好な状態を保ちやすいです。
種類が選べる
虫除けやアロマ効果があるパラフィンオイルを選べるので、キャンプの質を高め、道具を軽量化できます。
パラフィンオイルのデメリット
続いて、パラフィンオイルのデメリットをご紹介します。
コスト面
前述のように、パラフィンオイルは灯油と比べてかなり高価です。
特に、虫除け効果など機能的なパラフィンオイルはさらに価格が上がります。
とはいえ、オイルランタン自体が他の燃料ランタンよりコスパが良いため、ランニングコストとしてはそれほど高くありません。
例えば、人気のフュアーハンドランタン276はタンク容量が340mlで、満タンで約20時間の燃焼が可能です。
1Lのパラフィンオイルで約60時間使用できるので、オイル自体は高価でもコスパは優れています。
灯油と比べて火の勢いが弱い
パラフィンオイルの火の勢いは、灯油と比べるとやや弱い印象です。
これは、燃料の引火点が関係しており、灯油の方が低いため、燃えやすく火力が強く感じられます。
虫除けに有効な成分
パラフィンオイルに使用される虫除け成分としては、自然由来のハーブが一般的です。
オイルは燃焼して使用するため、いくら虫除けに効果的な成分でも、有害な化学物質が発生するような成分を加えることは、人体や環境にとって望ましくありません。
その点、自然由来の成分は害が少なく、効率的に虫除け効果を発揮します。
ハーブの中でも、ミントやレモンなど、スッキリと爽やかな香りが強いものは、虫にとって嫌な匂いと感じられるようです。
安いパラフィンオイルは？100MLあたりのコスト比較
虫よけ効果なし
| 商品名 | amazon価格 | 100㎖単価 |
|---|---|---|
| スターパラフィンオイル2L | 2,449 | 122 |
| スターパラフィンオイル1L | 1,760 | 176 |
| ムラエレインボーオイル2L | 1,045 | 348 |
| レインボーオイル300ML | 2,778 | 138 |
| キャンライトランプオイル2L | 2,480 | 124 |
| キャンライトランプオイル1L | 1,480 | 148 |
| リンデン特製ランプオイル450ML | 1,210 | 268 |
虫除け効果あり
| 商品名 | amazon価格 | 100㎖単価 |
|---|---|---|
| スターパラフィンオイル 虫よけハーフﾞ2L | 3,630 | 181 |
| スターパラフィンオイル 虫よけハーフﾞ1L | 2,200 | 220 |
| ムラエ 天然 ハーブ アロマ 防虫オイル1L | 3,630 | 363 |
| キャプテンスタッグ 虫除けパラフィンオイル500㎖ | 1,276 | 255 |
| ロゴス 防虫ランプオイル500㎖ | 1,827 | 365 |
| 防虫ハーブオイルレインボーオイル300㎖ | 1,100 | 366 |
虫よけ効果なしもありもスターパラフィンオイルがコスパが良いです。
※amazon価格は記事作成時の価格です。変動がありますのでamazonでご確認お願いします。
パラフィンオイル持ち運びは？おすすめの容器
持ち運ぶ際は、必ず密閉性のある容器に入れましょう。
ワンタッチ開閉の容器は衝撃で開く可能性があるため、回転式キャップのある容器がより安全です。
購入時の容器でも問題ありませんが、荷物を減らすために小さめの容器に移し替えると便利です。
また、注ぎ口が細い容器はオイルがこぼれにくく、使いやすいです。
コンパクトで注ぎやすいパラフィンオイル容器
ヘイズツーリングアンドプラスチックの容器は注ぎ口が細く、ランタンへのオイル注ぎに便利です。
先端の透明部分を回して緩めることで、口が開きオイルを注げます。
バックパックでの持ち運びには、圧迫に強いLINDEN（リンデン）パウチ容器がおすすめです。
100ml入るので、キャンプ一晩分を持っていけます。
おすすめのパラフィンオイル８選
パラフィンオイルの基礎知識を深めたところで、キャンプシーンで活躍するおすすめのパラフィンオイルをご紹介します。
スターパラフィンオイル
パラフィンオイルの定番商品がスターパラフィンオイルです。
アウトドア用品店や大型ホームセンターで手軽に購入できます。
1977年創業のスター商事から販売され、灯油製品に強みを持つ歴史ある会社です。
サイズは1Lと2Lがあり、パラフィンオイルの中では比較的安価なので、初めて購入する方におすすめです。
スターパラフィンオイル 虫除けハーブ１L
こちらもスター商事から販売されているパラフィンオイルで、ユーカリやミントなどの天然ハーブ入りです。
防虫効果が高く、夏場の虫が多い季節におすすめです。
サイズは1Lのほか、大容量の2Lも販売されています。
ムラエ レインボーオイル 防虫ハーブ
レインボーオイルは、国内のオイルランプメーカー・ムラエ商事株式会社から製造・販売されているオイルブランドです。
防虫ハーブは、スターパラフィンオイルと同様にユーカリやミントなどの天然ハーブを調合したものです。
価格帯はスターパラフィンオイルと同等で、扱いやすさや香りの好みによって選ぶと良いでしょう。
キャプテンスタッグ 虫除けパラフィンオイル
アウトドアブランド大手のキャプテンスタッグから販売されている虫除けパラフィンオイルです。
内容量は500mlで、メーカー希望小売価格は1,800円。
他メーカーと比べると少し割高に感じますが、虫除け効果が実感できるとの評価が高く、根強い人気があります。
ムラエ レインボーオイル300ml
先ほどご紹介したムラエ商事株式会社から販売されているパラフィンオイルです。
最大の特徴は全12色のカラーバリエーションで、オイルのカラー選びができるのは珍しいポイントです。
キャンプサイトでおしゃれに演出できそうです。
大容量のものもありますが、300mlサイズはコンパクトに持ち運びができ、注ぎ口が細いため、ロートなしでも安定して燃料を注げます。
ロゴス 防虫ランプオイル500ml
ロゴスから販売されている防虫ランプオイルです。
特徴は、虫が嫌いな香りのハーブ・シトロネラを調合していることです。
シトロネラはレモングラスと同じイネ科に属し、柑橘系に似た爽やかな香りが特徴です。
オイルランプ用 アロマランプオイル 1L キャンライト
合成香料は一切使用されておらず、エッセンシャルオイルが贅沢に配合されています。
多くのオイルは火を灯すと香りが薄れがちですが、こちらのオイルは火を灯してもほんのり爽やかな香りが続き、素敵な空間を演出してくれます。
また、オイルを注ぐ際に便利な注ぎ口ノズルが付いており、大切なオイルをこぼす心配もありません。
リンデン 特製ランプオイル
無色透明で無臭のランプオイルです。
レトロなデザインの赤ラベルが印象的で、他と被りたくない方におすすめのパラフィンオイルです。
容量は450mlで、小ぶりなサイズなので、素敵なパッケージのまま持ち運びできます。
パラフィンオイルの代用品
パラフィンオイルの代用品として、スター商事の「スターケロシン」が使用できます。
パッケージには、ストーブやフュアーハンドランタンなどの灯油製品で使用できる旨が記載されており、使い方はパラフィンオイルと同様です。
価格はパラフィンオイルより少し安いため、コストを抑えたい方におすすめですが、煤が出やすい点がデメリットです。
まとめ
パラフィンオイルは大きく分けて、無臭のオーソドックスなタイプと、アロマオイルなどが配合され虫除け効果が期待できるタイプの2種類に分けられます。
虫除け効果が期待できるものは価格が高めですが、夏場のキャンプではこちらを使用し、それ以外の季節ではオーソドックスなパラフィンオイルを使うなど、うまく使い分けることで経済的にランタンを活用できます。
パッケージデザインにもバリエーションが豊富なので、デザインで選ぶのもよし、個性的な容器に移し替えて使用するのもおすすめです。
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