キャンプというのは屋外で楽しむものですので、当然、自然環境に適した装備で臨まなければいけません。
そのために、誰でも簡単にできる対策といえば、事前に天気予報を確認し、キャンプ当日の天気や気温をチェックして、服装や持っていくキャンプギアを選ぶことです。
しかし、天気予報はキャンプ場周辺の広域的な予報しか確認できない場合が多く、いざ現地に着いてみると予想以上に暑かったり、逆に寒かったりすることが多々ありますよね。
今回は、**キャンプで気温を味方につけるために持って行きたい「キャンプ用の温度計」**をご紹介します。
キャンプ場の気温をリアルタイムで把握できることには、想像以上に多くのメリットがあります。
ぜひ、キャンプに温度計を取り入れてみてください!
キャンプに温度計を持って行くメリットは?

キャンプ場の温度を知ることで、対策ができる
キャンプ場の温度を把握できれば、キャンプ中の服装の選択に役立ちます。
キャンプは屋外で楽しむものなので、熱中症や低体温症といった体調トラブルには特に注意が必要です。
温度計を使えば、気温を数値で確認できるため、それに応じた対策を取れるのが大きなメリット。
実際の温度をチェックしたうえで、服装やシュラフ(寝袋)を調整するのがおすすめです。
また、服装選びだけでなく、キャンプ中の行動計画にも温度計は役立ちます。
暑い時間帯や寒い時間帯に、テント内で過ごすか外に出るかの判断をしやすくなります。
たとえば、「今の気温が氷点下かどうか」は体感だけでは判断が難しいもの。
でも、温度計があれば一目でわかるので、就寝前に飲み水をテント内に入れる、朝に霜が降りるかを予想するなど、細やかな対策が可能になります。
温度を踏まえたキャンプの経験値が蓄積できる
「標高が100m上がると、気温が約0.6℃下がる」というのをご存知でしょうか?
キャンプ場は高原など標高が高い場所にあることが多く、標高500m〜1000mのキャンプ場も珍しくありません。
つまり、平地よりも3〜6℃も気温が低くなるのが当たり前、ということです。
テレビやネットの天気予報では、地域ごとの大まかな予想気温しかわかりません。
でも、実際に温度計を持っていけば、そのキャンプ場のリアルな気温を記録として残せるようになります。
この情報が蓄積されれば、次回以降の装備選びに役立つ「自分だけのキャンプデータ」になるのです。
ある程度経験がたまれば、「標高〇mのキャンプ場に〇月に行くなら、どれくらいの寒さになるだろう」といった予測ができるようになり、持っていく装備を決める判断材料になります。
キャンプ温度計を選ぶ際のポイント!室内・外気温・湿度計があると良い!

IN/OUTの計測、湿度計測ができると便利
テント内と外の温度、そして湿度が計測できる温度計は、キャンプで非常に重宝します。
特に寒い季節のキャンプでは、テント内に石油ストーブや薪ストーブを設置することも多いため、内外の温度を把握できるとストーブの出力調整や結露の予測に役立ちます。
結露は、テント内と外の温度差によって発生し、湿度も大きく関係しています。
一般的に、以下の条件で結露が発生しやすくなります
- 湿度50% → 温度差10℃
- 湿度60% → 温度差7℃
- 湿度70% → 温度差5℃
- 湿度80% → 温度差3℃
冬場にストーブを使うと、テント内外の温度差が大きくなりやすく、湿度が低くても結露が起きる場合があります。
テントを撤収する際、生地が濡れていると手間がかかるため、温度と湿度を事前に把握し、結露対策をすることが重要です。
※冬キャンプでストーブを使う際は、必ず換気を行い、一酸化炭素警報機を準備しましょう。安全第一です!
メモリー機能があると翌朝に最低気温がわかる

計測した温度を記録(メモリー)できる機能があると、翌朝に最低気温を確認できて便利です。
たとえば、過去のキャンプと比較して「今回はどれくらい気温が下がったのか」がわかれば、装備選びの参考になります。
特に、「寒くて寝られなかった夜」の気温を把握することで、「もっと暖かいシュラフにすべきだった」「マットを増やそう」などの改善ができます。
設置方法が多彩だと、様々な環境に対応できる
意外と見落としがちなのが、温度計の設置方法です。
たとえば、マグネット式ならテントポールや金属製のギアに取り付けられますし、ストラップ付きであればテントの天井から吊るすこともできます。
置き型は場所を取ることがあるため、狭いテント内では邪魔になることも。
「どこに設置したいか?」をイメージしながら選ぶと、実際の使用時に困りません。
バックライト付きなら夜間の確認もスムーズ
夜中にテント内が「暑い」「寒い」と感じて目が覚めたとき、バックライト付きの温度計なら暗闇でもすぐに確認できます。
特に冬場、シュラフに包まったまま動きたくない状況でも、温度が一目でわかるのはとても便利です。
外気温があまりに低い場合は、シュラフカバーや追加装備の検討にもつながります。
時計やアラーム機能があると便利
温度計に時計やアラーム機能が付いていれば、腕時計をつける必要もなく、スマホをわざわざ確認する手間も省けます。
アラーム機能があれば、朝の出発準備や夜の焚き火終了時間など、タイムマネジメントにも役立つのでおすすめです。

温度が記録できるSwitchBot温湿度計もおすすめ!

SwitchBotの温湿度計はスマホとBluetoothで接続すればアプリでリアルな温度を確認することができます。

SwitchBotの温湿度計は、スマホとBluetoothで接続することで、アプリ上でリアルタイムの温度や湿度を確認できます。

それぞれの温湿度計をアプリに登録すれば、複数の気温を同時にチェックすることができます。
さらに、タップするだけで気温の変化をグラフで確認できるのも便利なポイントです。
細かく温度を管理したい人や、キャンプ時の気温推移を記録したい人には特におすすめです。
※ただし、防水仕様ではないため、外気温を測る際は天候や設置場所に注意が必要です。
おすすめのキャンプ温度計10選
クレセル/AP-07W
キャンプ用温度計として、多くのキャンパーに支持されている定番モデルです。
外部センサーは3mのコードで接続されており、ある程度広さのあるテントでもテントの外にセンサーを設置することが可能です。
また、最低・最高気温を自動で記録するメモリー機能も搭載されており、キャンプ中の気温変化を後から確認することができます。
表示画面もシンプルで見やすく、直感的に使えるのも嬉しいポイント。
クレセル/AP-09W
先に紹介した「AP-07W」の後継機種で、よりアウトドア向けに進化したモデルです。
外部センサーの防水性能はそのままに、本体にも防滴性能が追加されており、キャンプなどの屋外使用にも安心して使えます。
本体の設置方法は、壁掛け・卓上の両対応。さらに、背面にはマグネットも内蔵されており、金属面への取り付けも可能です。
また、外部センサーを本体に巻き付けて持ち運べる構造になっているため、収納性にも優れ、キャンプとの相性は抜群です。
ドリテック/O-209BL
外部センサー付きの温度計の中でも価格が安く、コストパフォーマンスに優れたモデルです。
現在、Amazonでは1,000円以下で購入可能となっており、初めてのキャンプ用温度計としても手が出しやすい価格帯です。
ただし、夏場の使用には注意が必要です。
口コミでは、「外気温が40℃〜50℃といった不自然な数値が表示された」といった報告もあり、高温環境では精度に不安があるようです。
とはいえ、「まずは試してみたい」という方や、気軽に温度チェックをしてみたい初心者キャンパーにはおすすめの1台です。
シンワ測定/スマートC 73118
大きな画面表示で視認性が高く、キャンプシーンでも見やすいのが特徴の温度計です。
屋外センサーは防水仕様になっており、アウトドアユースにしっかり対応。
雨天時でも安心して使えるため、天候に左右されず活躍します。
設置方法は壁掛けと卓上の両対応で、テント内でも使いやすい設計。
屋外センサーのコードは3mあり、クレセルの「AP-07W」と同等の長さです。
また、液晶は広い視野角で確認できるタイプなので、テント内のさまざまな位置からでも表示が見やすくなっています。
シチズン/THD501
外部センサーがワイヤレス式で、最大30m離れた場所に設置可能な便利な温度計です。
テントから離れた場所の気温もチェックできるため、設置の自由度が高いのが魅力。
ただし、外部センサーは防水ではないため、雨の当たらない場所に設置する必要があります。
おすすめの使い方は、本体をテント内に、センサーをタープの下などに設置するスタイルです。
さらに、簡易的な熱中症指標付きなので、夏場のキャンプでも体調管理の目安として活躍してくれます。
Govee Bluetooth 湿度計 温度計
Bluetooth接続に対応しており、スマホから遠隔で温度や湿度を確認できる便利なモデルです。
たとえば、センサーをテントの外に設置しておけば、テント内からスマホで外気温をチェックすることが可能です。
さらに、2台使えばテント内外の温湿度をアプリで同時に管理できるため、より正確な環境把握ができます。
アプリではグラフ表示もできるので、気温や湿度の変化を視覚的に確認したい人にもおすすめです。
ThermoPro/TP65-NEW
ワイヤレスで外部センサーを接続できるタイプの温湿度計です。
バックライト付きなので、夜間のテント内でも画面が見やすく、暗闇での温度確認もスムーズに行えます。
また、子機を最大3台まで接続可能なため、キャンプはもちろん、自宅で子ども部屋や高齢者の部屋の温湿度管理にも活用できます。
注意点として、外部センサーは防水ではないため、雨の当たらない場所に設置する必要があります。
キャンプでは、タープの下などを利用すると安心です。
Zeonetak/ワイヤレス温湿度計
ワイヤレスで外部センサーが接続できる温湿度計で、さらに外部センサーは防水仕様のため、屋外でも安心して使えます。
気温と湿度の変化から、12〜24時間以内の天気の変化を予測し、アイコンでわかりやすく表示してくれるのも特長のひとつ。
キャンプで使用すれば、天気の急変(雨など)を事前に察知できるかもしれません。
また、アラームとスヌーズ機能も搭載されているため、目覚まし時計の代わりとしても使えます。
バックライト付きで、夜間の温湿度チェックもラクに行えます。
IKEA/KLOCKIS
IKEAの人気アイテム「KLOCKIS(クロッキス)」も、温度計機能を搭載しており、キャンプ用としても活用できる便利なアイテムです。
外部センサーは付属していないため、2カ所同時の計測はできませんが、
タープ下のテーブルや、テント内のシュラフの枕元などに置いておけば、その場の温度をしっかり測定できます。
さらに、時計・アラーム・タイマー・ストップウォッチの4機能が本体を回転させるだけで切り替わるという、ユニークな操作性も魅力。
キャンプ飯の炊飯タイマーとして使ったり、早朝アラームで日の出を見るなど、時計機能を中心とした実用性の高さが光る1台です。

登山などのアウトドアにおすすめのアナログ系の温度計
屋外で行うアウトドアでは、場所によっては電波環境が悪かったり、電子機器が使いづらくなることも少なくありません。
また、キャンプや登山では気温によって行動が制限される場面もあるため、温度計は意外と見落としがちな“必須アイテム”といえます。
現在では、**数字が細かく表示される「デジタルタイプ」**と、**昔ながらの針や液柱で温度を示す「アナログタイプ」**の2種類が主流です。
「アウトドアにはどちらを選べばいいのか?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、アウトドアでも安心して使えるアナログタイプの温度計をご紹介します。
電源不要でタフに使えるアナログ温度計は、登山やバックパックキャンプに特におすすめですよ!
アナログ系の温度計のメリット・デメリット
アナログタイプの温度計は、主に液体(アルコールや水銀)を使って温度を表示する仕組みです。
登山や厳しい環境での使用に適している場面も多く、デジタルとは違った魅力があります。
メリット①見やすい
水銀やアルコールの位置で温度を確認できるため、遠くからでも大まかな温度が視認しやすいのが特長です。
メリット②環境に左右されない
電波や電池を使用しないため、高温のサウナや氷点下の雪山でも安定して動作します。
メリット③軽くてコンパクト
電池を使わないため、薄くて軽く、持ち運びやすいモデルが多いです。登山やソロキャンプにぴったり。
デメリット①衝撃に弱い
ガラス管が使われているため、落下や強い衝撃で破損するリスクがあります。**取り扱いには注意が必要です。
デメリット②小数点以下の温度がわからない
目盛りでの確認になるため、細かな数値の測定ができず、小数点以下はおおよその目安になります。
デメリット③付加価値
デジタルタイプのように、温度以外の情報(日付や時刻など)が表示されないことが多いです。
ただし、中にはコンパス付きなどアウトドア向けの多機能モデルも存在し、価格も手頃なものが多くあります。
モンベル(mont-bell) サーモコンパス ホワイト
キーホルダータイプでコンパクト&携帯性に優れたアナログ温度計です。
バッグや鍵、ズボンのベルトループなど、さまざまな場所に取り付けられるのが魅力。
スキーや登山といった、手荷物を持ちにくいアクティブなシーンでも手軽に使えるのがポイントです。
さらに、温度計の隣にはコンパスも搭載されているため、方向確認や遭難防止にも役立ちます。
軽量で邪魔にならず、ひとつ持っておくと安心できるアイテムです。
ハイマウント(HIGHMOUNT) SUN テンパコンプ
温度計・コンパス・カラビナクリップが一体化した、コスパ最強のアナログ温度計です。
特にコンパスは大きくて視認性が高く、登山やナビゲーション時にも使いやすいデザインになっています。
また、−30℃まで測定可能なので、冬の登山やスキーなど厳寒環境にも対応可能。
カラビナとしてバッグやベルトループに装着すれば、手軽に温度と方位を確認できるため、アウトドアはもちろん、普段使いにもぴったりです。
「とりあえず1つ持っておきたい」という方にもおすすめの安心アイテムです。
キャンプで温度計を使ってみよう
キャンプ中に気温を計測することで、想像以上に多くのメリットを得ることができます。
特に、年に何度もキャンプをするような方であれば、気温データを踏まえた経験は、次回のキャンプ計画にとって非常に有益な情報になります。
いざ現地に到着してから
「思ったより暑い……」
「想像以上に寒い……」
といった事態に戸惑わないためにも、キャンプには温度計を常に携帯しておくのがおすすめです。
快適・安全なキャンプのために、ぜひ一度温度計を取り入れてみてくださいね!

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